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厚切りジェイソンのネタで日本の脱力文化を再発見した

 正月のテレビ番組で芸人がネタを披露していた、その中に厚切りジェイソンさんがいた。厚切りジェイソンさんはこの人▼

 テレビにたくさん出ているので知っている人も多いだろう。IT企業の役員でもあるらしい。

 厚切りジェイソンは日本の言葉や文化の疑問をネタにしている。例えばジェイソンさんのネタにこんなものがある。漢数字は「一、二、三」と続くが、次は「四」である。一、二、三、とくれば4の漢数字は「横棒4本」だと当たり前に思う。しかし漢数字の4は「四」である。このような日本の言葉、文化、風習に疑問を持ち、それを提示し「Why Japanese People!!」と叫んで笑いをつくっている。
 日本の文化が当たり前になっている日本人からは、こういった疑問はうまれにくい。漢数字の4が「四」であることは当たり前なのだ。私は疑問にもったことがなかった。

Why Japanese People!!

 正月のネタ番組で厚切りジェイソンさんがこんなネタをしていた(細かい箇所まで覚えていないが、私が覚えている大筋の内容を書く)。
 「初夢で縁起がいいもの! 一富士(日本一の山)、二鷹(出世を意味する)、(3つ目も縁起がいいものが来るぞ・・・) 三なすび → なぜなすびなんだ! Why Japanese People!!」というネタだ。

 一富士、二鷹、と続いたときに、厚切りジェイソンさんは「パターン!パターン見えてきたよ!」と言う。縁起のいい力強いものが2つ続いたので、3つ目ももちろん縁起のいい力強いものだと予想する、初夢縁起物の「パターン」が読めたのだと。しかし日本の文化はそれを裏切る。3つ目は「なす」だ。「三なすび」で脱力するというか、「なす・・・?」という疑問は言われてみれば確かに感じる。
 ナスは実が大きくなるので子孫繁栄の意味もあるらしい。そういう解釈では確かに縁起物なのだが、富士、鷹、茄子 と並べられると、ナスはなんだか物足りない感じは確かにある。言われてみればなんとも言えない脱力感が「三なすび」にはある。富士とか鷹とか仰々しいものを夢に見なくても、ナス見とけばいいんやで、茄子。

 しかし、日本人にとっては日本の文化が当たり前になっているので、「三なすび」の脱力さ・面白さを忘れてしまっているように思う。忘れているからこそ、厚切りジェイソンさんの「Why Japanese People!!」ネタが人気になのだろう。厚切りジェイソンさんの視点は、私にはすごく真新しく見える。

Why Japanese People!!

 厚切りジェイソンさんの「パターン!パターン見えてきたよ!」を裏切る日本の文化は面白い。いろいろ面白い気づき、日本の「脱力文化」とも言えるようなものを気づかせてくれる。

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日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy (ぴあ書籍)

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